2020.7.6
成田家の愛犬はるが旅立ちました。
15歳でした。
出会い
はるは私が中学生の時にお迎えした子です。
出会いは姉と母が出先でたまたま通りかかった小さなペットショップでした。
外の小屋の中に親犬と子犬2匹が居たそうで、その中の1匹がはるでした。
姉は一目惚れでこの子をお迎えしたい!と思ったそうです。
ただ、当時我が家にはすでにやまくんというわんちゃんがおり、これは父に相談をしてからでないと…ということで一旦帰宅し、後日父を連れて、見に行き姉がしっかりお世話するからお迎えしたいことを伝えたそうです。
そうして我が家に二匹目の黒柴がやってきました。
春にお迎えしたので、「はる」という名前になりました。
元気なころ
この子は本当に暴れん坊でした(笑)
やまくんのことが大嫌いで名前を呼ぶだけで、怒る怒る。
散歩をすればすれ違うわんちゃんに吠え、父に噛みついたこともありました。そういった性格の子でしたので、家族みんな手をやきました。
ただ、人一倍甘えん坊で表情豊かな子だったように思います。よく散歩道で石ころを投げると、わたしの匂いがついた石を探し出し「もう一回やって~!」とはしゃいでいました。
そしてその中からお気に入りの石を見つけ、自分のハウスまで持って帰るという恒例の遊びがありました。かかりつけの獣医さんからは後ろ足が股関節形成不全なので、いつかは歩けなくなるかもしれないとも言われていましたが亡くなる10日ほど前までがんばって歩いていました.
容態急変
6月29日、突然はるがぐったりしていました。
ご飯も全く食べず、お水も飲みません。
前日の夜も少し食欲がないように思えましたが、ご飯は食べていました。急いでかかりつけの獣医さんに診てもらったところ、脱水との診断でした。
ひとまず点滴をしてもらいましたが、翌日から食べれない場合は家でも点滴をしたほうが良いとのことで点滴をするセットをもらい帰宅しました。私はこの時点で脱水でも、点滴をしてもらったから、きっと良くなるだろう。 ……そう思っていました。
しかしその日から、はるは完全に歩けなくなりました。寝たきりでご飯も全く食べず、お水も飲まない……。
母とお世話になっているトリマーさんと協力し、シリンジのようなものでお水を飲ませたり栄養剤を舐めさせたりしていました。
7月1日、きっと回復するという願いとは裏腹にはるは危篤状態でした。
離れて暮らしている姉にもうもたないかもしれない、と連絡をすると急いで姪っ子と共に帰ってきました。
お世話になった幼馴染みの家族、可愛がってくれた友達にも連絡をしたところ、たくさんの人が会いにきてくれました。
7月6日、何日間かはると大事な時間を過ごし、姉は自宅へ帰りました。
私はここ数日、朝は必ずはるが呼吸をしているか、確認をしてから仕事に行っていました。
その日私が仕事から戻ると、とても苦しそうな呼吸をしているはる。これは、今夜が危ないかもしれない……そう思いました。様子を見ているとだんだん呼吸の感覚が浅くなっていくのがわかりました。
ついにその時がきてしまった…直感でそう感じました。「ちょっと!みんなきて!はるが亡くなりそう!」家族にそう声をかけました。苦しそうに口を開け、か細い声で鳴きぶるぶるっと痙攣し、足をピーンと伸ばし吐いてしまいました。みんなではる!はる!よしよし、大丈夫だよ苦しいね…大丈夫だよ!と泣きながら声をかけながら体を撫でていました。苦しむはるを見ているのはとても辛かったです。
19:44、最後に口を大きく開けて一呼吸し、静かに息を引き取りました。
はるの容態が急変してから、7日間。 まさかこんなに早く逝ってしまうとは、考えもしませんでした。つい、亡くなる10日前まで歩いていたのに……。
命あるものはいつか必ず老いていきます。
生を受けた瞬間から、終わりへと近づいていきます。
ずっと一緒に過ごせる訳ではないのに、 はるがいる生活が当たり前になっていました。
今思うとやまくんが亡くなったときとても悲しんだけれど、乗り越えられたのははるの存在が大きかったんだな、と… 改めてはるの存在の大きさを思い知らされました。
今、はるがいない家はとても静かです。
亡くなった実感がなく、朝目が覚めた時や出先から帰る時も「はるそろそろおしっこしたいだろうな、早く帰らないと!あ…もういないんだった…」と思ったり、はるが過ごしてた部屋を無意識に見てしまいます。
可愛い相棒が居なくなるのは、とても寂しいし、とても辛いです。
私の体の一部を失ってしまったという思いです。きっと家族、みんなそうだと思います。
悲しみももちろんありますが、はるには感謝しかありません。
あのタイミングで出会い、家族になり、やまくんがいなくなり、心の支えになってくれたこと。
最期まで頑張って生き抜いたこと。
きっとあのはるなら、お空でも好き勝手に過ごせると思っています。
今はまだもう少し悲しむと思うけれど、はるが家族になってくれたこと、頑張って生きてくれたことは私の誇りです。
いつかまた会えますように。
エピソードの中で登場する
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