
「あの子の供養、どうしてあげればいいの?」
大切な家族をお空へ見送った後、
「何をしてあげたらいいのか」と迷う方は少なくありません。
ペット供養には、“こうしなければいけない”という決まりはありません。
ご家族が「こうしてあげたい」と感じた方法で、想いを届けることがなにより大切です。
でも、基本を知っておくことで、自分らしい供養のスタイルが見つかりやすくなります。
ここでは、うちの子セレモナビを運営するディアペットが
大切にしているペット供養の基本についてご紹介いたします。
目次
ディアペットが考える供養の基本
仏教に基づいたペット供養では、次の流れが基本とされています。
”火を灯し、香を手向け、りんを鳴らし、手を合わせる。”
これらをかなえてくれるのが、ペット仏具です。
代表的な基本仏具
仏具名 | 役割・意味 |
---|---|
花立 | 想いを象徴するお花を飾る器 |
香炉/香立て | お線香をあげるための仏具 |
ロウソク立て | 光(灯明)を灯す仏具 |
おりん | 想いをのせて鳴らします |
水入れ | 新鮮なお水を供える器 |
供物皿 | おやつや果物などを供える器 |

お花を飾る意味
お花は、愛する気持ちや慈しむ心の象徴です。
ペットちゃんを偲ぶ場所にお花を飾ることで、悲しみに寄り添い、癒しを与えてくれます。
- 生花だけでなく造花やプリザーブドフラワーもOK
- 季節の花や、その子に似合うお花を選んでも
「あの子のために、きれいなお花を飾ってあげたい」
そのお気持ちが何よりも尊い供養です。

ろうそくを灯す意味
ろうそくの火は「灯明」とも呼ばれ、仏さまの智慧と慈悲を表すものとされています。
また、この世とあの世をつなぐ“かけはし”という意味も。
- 1/fゆらぎを持つ炎の光は、心を落ち着け、癒しをもたらす効果も
- 火を使うのが不安な場合は、LEDキャンドルでも大丈夫
あたたかな光は、悲しみとわが子を想う心をやさしく照らしてくれる存在です。

お線香を手向ける意味
お線香は、香りが食べ物になるとされる「香食(こうじき)」の役割があります。
また、立ち上る煙は「お空の世界とつながる橋」とも考えられています。
- 自分自身の心や祈りの場を清める効果も
- 香りの種類も選べます(甘い香りや草木系など)
選んだ香りに、想いを込めて。
その香りはきっと、お空のあの子へ届いてくれます。

おりんを鳴らす意味
おりんの音色は、極楽浄土(=お空)に届く音といわれています。
仏教では、読経の始まりや終わりの合図として用いられます。
ペット供養でも、手を合わせる前後に鳴らすことで、祈りを届ける手助けとなります。
- 音色は悲しみや不安を和らげ、気持ちを整えてくれる
- 見た目もかわいいおりんが多数(足あとモチーフなど)

手を合わせるタイミングはいつ?
「毎日じゃないとダメ?」
「朝だけでいいのかな?」
ペット供養には、“こうしないといけない”というルールはありません。
- 朝起きたときやお出かけ前に
- 思い出したとき、涙が出てしまったとき
- 特別な日(命日・誕生日)など
「あの子に想いを届けたい」その気持ちが生まれたときが最適なタイミングです。
まとめ|あなたらしいペット供養のかたちを
ペット供養の基本をご紹介してきましたが、何よりも大切なのは――
「ご家族さまがどう供養してあげたいか」
その気持ちです。
たとえば、
- 火が心配だからLEDキャンドルを使う
- 香りが苦手だから無香のお線香にする
- 仏壇ではなく、お気に入りの写真を飾るだけにする
どれも間違いではなく、“その子のための、あなただけの供養のかたち”です。
悲しみを癒すことは簡単なことではないものですが、
想いを届けることで、少しずつ心が癒される時間が訪れますように。

この記事を書いた人
荒木 奈緒美
愛猫を亡くしペットロスを経験、うちの子に導かれるようにディアペットへ入社。
店舗スタッフを経験し、ディアペット大阪・名古屋店長へ。
動物葬祭ディレクター1級、愛玩動物飼養管理士2級保有。