
ペット仏壇や仏具、骨壷や骨袋など、
大切なお子さまを想いながらお迎えした品々。
日々の供養のなかで買い替えの必要が出てきたり、
事情により手放さなければならないこともあるかもしれません。
そんな時、どうすればよいか迷われる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、”お焚き上げ(おたきあげ)”という方法について
優しくご紹介してまいります。
お焚き上げとは
お焚き上げとは、神社やお寺で祈祷・供養を行った上で、
感謝の気持ちとともに炎で焼却する供養のひとつです。

単なるモノであれば自治体のルールに従って処分が可能ですが、
ペットちゃんが生前使っていたものや、仏具などの供養品は、
そのまま捨てるのには抵抗を感じるものですよね。
そうした品々には、たくさんの思い出や願いが込められているからこそ、
心を込めてお焚き上げで見送るという方もいらっしゃいます。
神聖な炎の中で焼かれることで、天へと還るような、
あたたかな供養のひとときを迎えることができるのです。
お焚き上げはどこでできるの?
基本的には、神社やお寺でお焚き上げを受け付けています。
ただし、すべての場所で対応しているわけではないため、
事前にお電話やHPなどで確認してから訪問するようにしましょう。
また、すべての品が受け入れられるとは限らず、
金属やプラスチックなど燃えにくい素材、
その寺社以外で授かったものについては受け入れ不可ということもあります。
それぞれの場所によって決まりが異なるため、
安心してお任せするためにも、事前確認は大切です。
お焚き上げの料金は?
お焚き上げは処分ではなく供養の一種。
そのため、料金というよりも「供養料」という形で納めることになります。
目安としては、
- 小さな仏具やお位牌:約3,000円前後
- 大型の仏壇やまとめての供養:5,000円〜10,000円以上
お焚き上げにかかる費用は寺社によって異なりますので、
こちらも事前に確認されると安心です。
お焚き上げができない場合には…

「お焚き上げをしたいけど近くに対応してくれる場所がない」
「素材の関係で受け入れてもらえなかった」
「費用面が気がかり」
そんな場合でも、ご自身でできる心のこもった手放し方があります。
- 感謝の気持ちを込めてお品を清める(塩をふりかける)
- 白い紙などで丁寧に包む
- 地域のごみ分別ルールにしたがって処分
この方法でも、きちんと心を込めてお見送りをすれば、
ご家族としての想いはきっと伝わるはずです。
可能であれば、お寺や神社での祈祷だけでもお願いしてから
お手元から離すのもひとつの方法です。
まとめ
大切なペットちゃんの想い出が詰まった品々。
手放すことは簡単ではありませんが、
感謝の気持ちとともに、丁寧に送り出すことができれば
きっとあの子も安心して空から見守ってくれるはずです。
お焚き上げを選ぶにしても、手元で静かにお見送りするにしても、
「ありがとう」の気持ちが込められていれば、
それがなによりのご供養になるのではないでしょうか。

この記事を書いた人
荒木 奈緒美
愛猫を亡くしペットロスを経験、うちの子に導かれるようにディアペットへ入社。
店舗スタッフを経験し、ディアペット大阪・名古屋店長へ。
動物葬祭ディレクター1級、愛玩動物飼養管理士2級保有。