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粉骨すれば本当にカビの心配はないの?

ペットのお骨や骨壷、そして自宅で供養する「手元供養」について調べていると、
必ず目にする言葉があります。それが「カビ」。
SNSやインターネットの情報を見て「骨壷の中にカビが生えたらどうしよう…」と不安になる方は多く、
当店ディアペットにも「カビが怖いので粉骨したい」というご相談が寄せられます。
この記事では、「粉骨=カビ対策になるのか?」という疑問に答えながら、
ペットのお骨とカビの関係、粉骨のメリット・注意点をわかりやすくご紹介します。
粉骨とは?──ペットのお骨をパウダー状にする供養方法
「粉骨(ふんこつ)」とは、ペットのお骨を専用の機械でパウダー状に加工することです。
見た目は、砂というより片栗粉のようにサラサラとした白い粉末になります。
ディアペットでは、1霊位ごとに機械を丁寧に洗浄し、心を込めて粉骨いたします。
※安全管理の観点から、立ち合いでの粉骨加工はご遠慮いただいております。
粉骨をすると、お骨はどう変わる?
粉骨のメリットには次のようなものがあります。

- 容積が小さくなる
→ 骨壷やカプセル、アクセサリーに納めやすくなる - 持ち運びしやすい
→ 分骨やお出かけ先での供養にも - 埋葬しやすい
→ パウダー状なので自然葬にも適している
つまり、供養の幅を広げられるのが粉骨の大きな魅力です。
粉骨すればカビない?──答えは「いいえ」です
ここで最も多い誤解が、「粉骨すればカビの心配がなくなる」というもの。
実は、粉骨すると“湿気を吸いやすくなる”ため、かえってカビのリスクが高まる可能性があります。
パウダー状は表面積が増える分、空気中の湿度を吸収しやすいからです。
それでも粉骨を選ぶ場合、どうする?
粉骨したお骨をカビから守るには、
- しっかり密閉できる容器を使う
- 湿度の高い場所を避けて保管する
- 必要以上に骨壷を開け閉めしない
このような適切な保存方法をとることで、カビのリスクを最小限に抑えられます。
カビへの不安とどう向き合うか
「大切なわが子のお骨にカビが生えたらどうしよう…」
そう不安に思うお気持ちは、深い愛情ゆえのことだと思います。
ただし、気にしすぎて骨壷を頻繁に開け閉めすることが、逆にカビの原因になってしまうことも。
自然とともにあるペットの命。
過度な心配よりも、「今、自分ができる最善の供養とは何か」をゆっくり考えてみませんか?
カビよりも、大切な気持ちを

ペットのお骨にカビが生える可能性はゼロではありませんが、
正しく保管すれば、必要以上に心配することはありません。
「粉骨」はカビ対策の“万能な解決策”ではありませんが、
供養の形をより自分らしく選べる方法のひとつです。
悩んだときには「どうして粉骨したいと思ったのか」「わが子に何をしてあげたいのか」
その気持ちに立ち返ってみてくださいね。

この記事を書いた人
荒木 奈緒美
愛猫を亡くしペットロスを経験、うちの子に導かれるようにディアペットへ入社。
店舗スタッフを経験し、ディアペット大阪・名古屋店長へ。
動物葬祭ディレクター1級、愛玩動物飼養管理士2級保有。